ということで、本日は猫の記憶力のお話
「猫は、3日たったら恩を忘れる」と言うことわざがあるから「昔から猫は、すぐに忘れる」と考えられてきたのだが...
世の中は広いもので、世界の猫に関するニュースを見ていると「遠く離れた場所から自宅に帰って来た」というものや「猫は、嫌な体験(怖い体験)をした場所には行かない」など猫に関する情報が溢れているのだが、本当に猫の記憶力は弱いのだろうか~??
結論から先に言うと、実は「猫の記憶力は犬よりも良いのではないか」という見解がある
物の知能
動物の知能についての研究で、それを指数として表した「脳化指数」というものがある、脳化指数は、体重と脳の重さの割合を数値にしたものである
・人間=7.4~7.8
・チンパンジー=2.2~2.5
・カラス=1.25
・犬=1.2
・猫=1.0
脳化指数だけを見ると猫と犬の差は、殆どない
記憶には、感覚記憶、短期記憶、中期記憶、長期記憶の4種類があり、その種類により保存期間が異なる
感覚記憶
視覚、聴覚、触覚、嗅覚等、感覚による記憶で、1秒程度で消失する
短期記憶
中期記憶
短期感覚で記憶した中で興味のある情報は一時的に貯蔵される、その記憶を長期記憶にするのかどうかが判断されるまでの記憶で1時間~1ヶ月程度保持される
長期記憶
一時的に貯蔵されている記憶のうち、情報の意味を解釈したり他の情報と関連付けが行われたりした記憶(連想記憶)で数時間~生涯保存される
猫については、特にこの中の短期記憶力が優れているといわれている
以前、猫の記憶力についてアメリカである実験が行われたのだが、エサを入れた箱だけにランプを点灯し、この中に、エサが入っているということを最初に理解させて、そして「いつまで覚えていられるか?」を猫と犬に実験した結果、犬は、5分経過すると忘れてしまったのに対して、猫は「16時間後」でも覚えていたのだそうだ、なんと、犬の約200倍である!
その前にも猫の記憶能力の実験は、多く行われてきたのだが、その結果、短期記憶力については人間の20倍も優れているということが分かっている、猫は長い時間記憶できるのである、ただし、これは覚える対象が猫の興味を引くもの(大好物のご飯)のときだけだったそうで全く興味の無いものに対しては、わずか10秒程度しか覚えていられなかったそうだ、この実験から猫は無関心なものは「とことん忘れる」そもそも、覚える気がないということが分かるのである
では、長期記憶力は全くないのかというと「興味のあること」や「印象的な出来事に関して」となるのだが猫も長期間しっかりと記憶している、猫は、元々、野生時代、犬のように群れで生活するのではなく単独で生活していたため自分の身は自分で守らねばならなかった、そのため自分の身を守るための最大の興味(関心)は、いかに「危険」に気づくかである、そして、それを記憶しておくことが重要で猫は怖かったことや嫌だったことに関しては、執拗に覚えていると言われているのである、しかも、これは短期ではなく長期に渡り(というか一生)覚えているという話も聞く、まさに単独で生きていくための力である
人と生活している猫は、爪切りや掃除機などを危険と認識することでその姿を見ただけで逃げてしまうこともあるが、これは長期記憶によるものと言えるのだ
ちなみに、別記事で書いているのだが、そんな賢い猫がなぜ犬のように簡単に芸を覚えないのか~??
猫の芸
それは、猫が「あえてしないだけ」である、犬は忠誠心があるので飼い主さんに言われたことを実行しようとするのだが猫は芸に対して全く興味がないだけの話である~!
しかし、別記事でも書いてあるように「猫に芸を覚えさせること」は可能である、興味がある方は、そちらの記事も見てみてね!
猫に芸を覚えさせるには??
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チャップンにお手を教えてみた~
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